「痙性斜頸って、ストレッチで本当に良くなるの?」
そう思われた方は、ぜひ続きを読んでみてください。
痙性斜頸は、首の筋肉だけに問題があるわけではなく、**脳が筋肉に誤った命令を出してしまう“脳の誤作動”**が関係しているケースが多く見られます。
そのため、単に筋肉をほぐすのではなく、脳と筋肉のつながりそのものを整える視点が改善への大きなヒントになります。
この記事では、脳と体の関係に着目した「脳バランス整体」の考え方をもとに、ご自宅で実践できるストレッチや呼吸法、セルフケアのポイントをわかりやすくご紹介します。
「なぜストレッチが脳に働きかけるのか?」
「自分でできるケアで、どこまで改善できるのか?」
そんな疑問をお持ちの方にとって、ヒントが見つかる内容となっています。
まずは自分の体と向き合う一歩として、ぜひご覧ください。
痙性斜頸とは?まずは症状を知りましょう
痙性斜頸(けいせいしゃけい)は、首の筋肉が自分の意思とは関係なく勝手に緊張し、首や頭が傾いたり、ねじれたりしてしまう状態です。
主な症状としては、
首の傾き:首が片側に引っ張られて、まっすぐに保ちにくくなる
筋肉のこわばり:首や肩周りの筋肉が固くなり、動かすと痛みを感じる
不随意な動き:自分の意思とは無関係に、首が回ったり引っ張られるように感じる
肩や背中の痛み:首の緊張が周囲の筋肉にも広がり、慢性的な痛みが起こる
こうした症状は、日常生活にも大きな影響を与えます。
視線をまっすぐ保つのが難しかったり、歩いたり運転したりするときに不安を感じたり、人の視線が気になって精神的につらくなる方も少なくありません。
痙性斜頸の原因とそのメカニズム
痙性斜頸の症状は、首の筋肉そのものに問題があるというよりも、脳が筋肉に出す信号がうまくいっていないことが大きな原因と考えられています。
特に、筋肉をコントロールする脳の働きに乱れが生じると、「力を入れ続けろ」といった誤った指令が首の筋肉に送られ、無意識に緊張が続く状態になります。
その要因としては、
・脳腫瘍などによって神経が圧迫されている可能性
・家族に似たような症状が見られる場合、体質的に影響を受けやすい可能性
・ストレスや疲労、睡眠不足、姿勢の乱れなど、生活の中での負荷
・一部の薬の副作用(※服薬中の方は医師にご相談ください)
などが関係しています。
その中でも当院では、特に「外的なきっかけ(ストレスや生活習慣)」が症状に強く関係していると考えています。
(さらにストレスとジストニアの関係について詳しく知りたい方は、「ジストニアとストレスの関係を徹底解説!今すぐできるセルフケア」を併せてお読みください。)
実際、当院にいらっしゃる方の多くが、「ストレスを感じていた」「睡眠が浅い」「肉体的に負担がかかっていた」といった状況を経験されていました。
こうした日常の積み重ねが、脳の働きに影響を与え、筋肉に誤った指令を出す原因となっていると私たちは考えています。
なぜストレスや生活習慣が脳に影響するのか?
人はストレスを感じると、体を守るために無意識に筋肉に力が入ります。
これが長く続くと、脳がその状態を「通常」だと覚えてしまい、緊張を続ける指令を出し続けるようになってしまうことがあります。
その結果、必要のない場面でも首の筋肉が勝手に力を入れてしまい、症状が慢性化していくことになります。
さらに、長時間のデスクワークや悪い姿勢、睡眠不足といった生活習慣も、脳にとっては小さなストレスが積み重なる原因になります。
脳の情報処理がうまくいかなくなり、筋肉の動きを調整する機能が乱れてしまいます。
このように、痙性斜頸の根本には「脳の働きの乱れ」があり、それを引き起こしているのが日々のストレスや習慣であることが多いのです。
なので私たちは「肩こり」(慢性的な筋肉の違和感)というのも症状の程度は軽いですが、同じメカニズムで起きていると考えています。
ストレッチが痙性斜頸の改善に役立つのか?
痙性斜頸の原因には、脳の働きに起きた“誤作動”が関わっていると考えられています。
この誤作動によって、首の筋肉が「緊張し続けろ」と指示されてしまい、無意識に力が入ってしまうのです。
では、この状態をどうすれば改善できるのでしょうか?
そのヒントのひとつが「ストレッチ」です。
ストレッチは筋肉を直接ゆるめるだけでなく、筋肉と脳がやり取りしている“情報の流れ”を変えることにもつながるからです。
実際に次の論文では下記のような結論を述べています。
結 論 】2症例ともに斜頸に対するストレッチングの効果が顕著に認められた。 しか し、その効果は、 開始時期や重症度、および心理礼会的要因の影響を受けると考えられる.
引用元:10-047 痙性斜頸におけるストレッチングの有効性について(神経・筋1,一般演題(ポスター発表),近未来医療を担う心身医学,第1回日本心身医学5学会合同集会)
筋肉が緊張していると、その状態が神経を通じて脳に伝わり、脳は「もっと力を入れて」と指示を出し続けます。
これが悪循環の始まりです。
しかしストレッチによって筋肉がやわらぎ、その緊張が軽くなると、「力を抜いているよ」という情報が脳に届きます。
脳はその情報を受け取って、少しずつ「もう緊張しなくていいんだ」と指令を変えるようになっていきます。
つまり、ストレッチは筋肉だけでなく、脳が出している間違った信号をやさしくリセットするためのきっかけにもなります。
自宅でできるストレッチで脳と体を整える
この章では、実際にご自宅で取り組めるストレッチ方法と、効果を高めるためのポイントをご紹介します。
首まわりの緊張をゆるめるストレッチ
痙性斜頸の方は、特に首の前側や横側、そして背中側の筋肉に力が入りやすい傾向があります。
そこでまずは大きな筋肉を重点的に、ストレッチをして脳に「緊張をゆるめても大丈夫」という情報を届けるようにしましょう。
実際にご来院される方も下記の筋肉に緊張が見られるケースが多いです。
胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)のストレッチ
正面を向いた状態から、首をゆっくりと片側に傾けます。
さらに、傾けた側と反対方向を斜め上に見上げるようにして、鎖骨から耳の後ろあたりをじんわり伸ばします。
10〜30秒キープし、反対側も同様に。
斜角筋(しゃかくきん)のストレッチ
片方の鎖骨の上に軽く手を置き、肩が上がらないように押さえます。
首を反対側にゆっくり倒しながら、少し後ろに傾けていきます。
首の横〜前側にかけて伸びているのを感じながら、10〜30秒。
頭板状筋(とうばんじょうきん)のストレッチ
両手で後頭部を抑えて、首を前に倒します。
少しだけ重みをかけて首の後ろ側を伸ばします。
痛みが出ない範囲で10〜30秒キープ。
僧帽筋(そうぼうきん)のストレッチ
首を斜め前に倒します。
頭の後ろに手を添え、少しだけ重みをかけて首の後ろ側を伸ばします。
痛みが出ない範囲で10〜30秒キープ。
斜め前方に倒し終えたら、そこから倒す角度変えていくことで、ストレッチされる筋繊維が変わりますので、無理のない範囲で伸びるポイントを探して同様にストレッチをしてみてください。
これらのストレッチはすべて、反動をつけずにゆっくり行うことが大切です。
さらに脳をリラックスさせる“呼吸”とセットで行いましょう
ストレッチと同時に意識していただきたいのが「呼吸」です。
深くてゆっくりとした腹式呼吸を合わせて行うことで、副交感神経(リラックスの神経)が働きやすくなり、脳がより安心モードに切り替わります。
例:4秒かけて鼻から吸い、6秒かけて口から吐く。これをストレッチと同時に3〜5セット行うと、心も体も落ち着きやすくなります。
ストレッチポールを使った姿勢ケアもおすすめ
もし可能であれば、「ストレッチポール」などを使って仰向けで寝るだけの姿勢調整も効果的です。
首だけではなく、姿勢を維持する脊柱起立筋も緊張していることも見受けられたりしますので、背骨に沿ってポールを置いて寝ることで、脊柱起立筋がマッサージされたり、肩甲骨まわりや胸が自然に開き、呼吸がしやすくなります。
もしストレッチポールをお持ちの方は行ってみてください。
ストレッチの注意点と効果を高めるコツ
ストレッチは「やればやるほど効果が出る」というよりも、継続と質が大事です。
以下のポイントに気をつけて取り組んでみてください。
無理をしない:痛みを感じるようなら中止し、心地よい範囲で行いましょう。
回数より習慣:毎日少しずつでも続けることで、脳と筋肉に良いリズムが刻まれていきます。
呼吸を止めない:動きよりも呼吸を意識することで、リラックス効果が高まります。
さらに、首の緊張がとても強い方や、自分の意思とは関係なく首が動いてしまう方は、ストレッチでじんわり筋肉を伸ばそうとしても、うまくいかないことがあります。
そのようなときは、無理に筋肉を動かそうとせず、まずは筋肉の位置を手でやさしく触れてあげることから始めてみましょう。
具体的には、胸鎖乳突筋や斜角筋などの首の筋肉のあたりを手で軽く包むようにし、皮膚をゆっくりと左右や上下に動かすだけでも構いません。
イメージとしては、「筋肉を伸ばす」のではなく、「皮膚をそっと引きのばしてゆるめる」感覚です。
こうしたやさしい刺激でも、脳には「リラックスしていいんだよ」というサインが届き、筋肉が少しずつゆるみやすくなります。
「動かすストレッチが難しい」という方は、まずはこのような“触れるケア”から始めてみてください。小さなことのように思えても、続けることで体と脳の緊張がやわらいでいく方は多くいらっしゃいます。
実際にセルフケアを行なって頂いている方は、脳の誤作動の安定感も違うように感じております。
個人差はあると思いますが、セルフケアで継続して行うだけでも脳の緊張が解けて、症状の変化を感じていけるのではないかと思います。
【脳バランス整体の考え方】脳と体を整える総合ケア
ここまでお伝えしてきたように、痙性斜頸の根本には「脳の誤作動」が関わっています。
そして、筋肉をやみくもにほぐすだけでは根本的な改善につながらないのも、この脳の働きが関係しているからだと思っています。
当院では、このような背景をふまえて、脳の状態と身体のバランスの両方にやさしく働きかける施術を行っています。
脳の状態を安定させるためにメンタル面のケアが安定につながる場合は、メンタルへのアプローチを行いますし、体のバランスを保つ小脳の働きが不安定であれば、小脳にアプローチしたりします。
さらに今までの経験による記憶や思考グセが脳の誤作動に関係てしているのであれば、そこを紐解いて、緊張するプログラムをほぐしていきます。
それが「脳バランス整体」という考え方です。
「脳バランス整体」が痙性斜頸にどう働きかけるのか?
脳バランス整体では、体の緊張を把握したり、どのような刺激で脳が緊張を強めるのかを丁寧に観察していきます。
そして、ごく軽い刺激(タッチ)や動きの誘導を通して、脳の緊張モードをゆるめていきます。
これは「筋肉に直接アプローチする」というよりも、“脳が安心できる環境”を整えることによって、間違った筋肉への指令が自然に変わっていくようサポートする方法です。
また、施術の中では、脳が「リラックスしても大丈夫」と感じられるように、ソフトで優しい調整を行っていきます。
当院での施術前後の動画
上記で書いたように脳バランス整体では、脳の誤作動を安定させる目的で統合的にアプローチします。
その施術の中でも、セルフケアでお伝えした、筋肉へのストレッチを行ったり、ソフトな刺激をしております。
※結果には個人差があり、効果を保証するものではありません。
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施術の感想動画
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他にもジストニアにお悩みの方が、脳バランス整体でどうなったか症状の変化動画など、気になる方は【動画複数あり】ジストニアの患者様の症状動画!施術前後の様子など を併せてお読みください。
痙性斜頸改善を目指す人が知りたいQ&A
ここでは、痙性斜頸の改善を目指す方から、実際によくいただくご質問にお答えします。
改善のヒントになる情報もありますので、ぜひ参考にしてみてください。
Q1:「ストレッチをしても症状が戻るのはなぜですか?」
A:脳の“緊張のクセ”が残っていると、筋肉はまた元の状態に戻りやすくなります。
ストレッチで一時的に筋肉がゆるんでも、脳がまだ「力を入れたほうが安全」と認識している場合、また緊張の指令を出してしまいます。
これは、脳の緊張が紐解けておらず、まだ“誤作動のパターン”を覚えている状態です。
そのため、筋肉をゆるめるストレッチと並行して、**脳の安心感を育てるようなケア(整体や呼吸、生活習慣の見直しなど)**も大切になります。
Q2:「なかなか治らない場合は、何が関係していますか?」
A:表面的な対処だけでは届かない“脳の深いストレス”や“無意識の反応”が残っている可能性があります。
たとえば、ストレッチや薬で筋肉の緊張を一時的に和らげても、脳が「まだ安心できない」「また緊張しないといけない」と感じている状態だと、根本的な改善にはつながりにくくなります。
また、日常生活の中での姿勢のクセ、考え方のパターン、無自覚のストレス(気づいていない不安や我慢)などが積み重なって、脳がずっと「警戒モード」になっているケースも少なくありません。
このような場合は、脳・体・心を総合的に見直していく視点が必要になります。
脳バランス整体では、そうした無意識の反応にやさしくアプローチし、根本的な安心感を育てることを大切にしています。
Q3:「名医に相談するメリットはありますか?」
A:はい、専門医の診察はとても大切です。
痙性斜頸は「ジストニア」という神経系の症状の一つとされ、専門の診断や医療的なケアが必要になるケースもあります。
現在の症状が本当に痙性斜頸なのか、薬の影響があるのか、またどんな治療選択肢があるのかを知るためにも、まずは神経内科やジストニア専門の医師にご相談されることをおすすめします。
私たちのような民間の施術者は、「補完的なアプローチ」として脳や身体を整えるお手伝いをしていますが、医学的な判断が必要な場面では、やはり専門医の意見が欠かせません。
Q4:「コルセットは症状の軽減に役立ちますか?」
A:一時的なサポートとしては有効ですが、使い方には注意が必要です。
首用のコルセットは、首の位置を安定させたり、過剰な動きを防ぐという点で、一時的な安心感や痛みの軽減につながることがあります。
ただし、長期間にわたって依存してしまうと、筋肉が本来の役割を果たしにくくなり、かえって回復を遅らせてしまう可能性もあります。
そのため、コルセットは一時的な補助として使いながら、根本的には「脳と体の状態を整えるケア」を中心に据えていくことが大切です。
Q5:「頸肩腕症候群とは違うのですか?」
A:似た症状もあると思いますが、大きく違う点は付随運動が「ある」、「ない」だと思っております。
頸肩腕症候群は、一般的に長時間のデスクワークや姿勢の悪さなどからくる首・肩・腕まわりの痛みやしびれ、重だるさなどの症状を指します。
原因は痙性斜頸と同じかもしれないですが、現れる症状が違うと思っています。
痙性斜頸は脳の働き(神経の誤作動)によって筋肉が無意識に緊張してしまう状態で、神経の制御に問題がおきて、付随運動がおきるものです。
まとめ|痙性斜頸の改善には、脳と体のつながりに目を向けることがカギ
痙性斜頸は、単なる首の筋肉のトラブルではなく、「脳の誤作動による神経の指令ミス」が関係している症状です。
無意識に首の筋肉が緊張し続けてしまうことで、首の傾きや不随意な動き、こわばり、痛みなどが生じ、日常生活にも大きな支障をきたします。
特に、ストレスや疲労、睡眠不足、姿勢の悪さなど、日常的な負荷の積み重ねが、脳に誤った緊張パターンを覚えさせてしまうことが多く、その“クセ”が症状の慢性化を招いています。
こうした悪循環を断ち切る手段の一つが、ストレッチと呼吸を組み合わせたセルフケアです。
特に胸鎖乳突筋、斜角筋、僧帽筋といった首まわりの大きな筋肉をゆるめるストレッチから行って、脳に「緊張しなくて大丈夫」という情報を届けていくことが大切です。
また、症状が強くてストレッチが難しい方には、「触れてゆるめる」やさしいケアから始める方法も効果的です。
さらに当院では、「脳がなぜ緊張を続けてしまうのか?」という背景まで見据えた脳バランス整体を通じて、脳と体のつながり、無意識の反応パターン、生活習慣、ストレス状態などを総合的に整えていきます。
症状がなかなか改善しない場合や、ストレッチでは限界を感じるときは、専門医の診断を受けつつ、脳・身体・心にやさしく働きかけるアプローチを取り入れてみることも選択肢のひとつです。
焦らず、少しずつ自分のリズムで。「治る力」はきっと、あなたの中にあります。
まずはお気軽にご相談ください
✔ 何をしても良くならなかった
✔ 原因がわからず不安が続いている
✔ 薬や手術に頼らず、自然な方法で改善したい
そんなあなたへ。
当院では、脳と体の緊張をやさしく整える脳バランス整体を通じて、痙性斜頸の根本的な改善をサポートしています。
「これは自分に合っているかも」と感じた方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
無理な勧誘は一切ありません。
あなたが安心して一歩踏み出せるよう、丁寧にお話をうかがいます。
最後までお読み頂きありがとうございました。