パニック障害でミンティアを食べると落ち着くのはなぜ?飴・ガム・フリスクとの違いも解説

パニック障害で不安が強くなった時、ミンティアを食べると少し落ち着く。

 

そのように感じたことはありませんか?

 

電車の中、人が多い場所、逃げられないと感じる場面などで、ミンティアやフリスク、飴、ガムを持っているだけで安心できる方もいると思います。

 

では、なぜミンティアを食べると落ち着くように感じるのでしょうか。

 

実は、ミンティアのスーッとした刺激や、口を動かす感覚、唾液が出る反応、飲み込む動作などは、不安や息苦しさに向きすぎた意識を切り替えるきっかけになることがあります。

 

この記事では、パニック障害でミンティアを食べると落ち着く理由を体の反応や自律神経の働きからわかりやすく解説します。

 

また、ミンティアだけでなく、飴・ガム・フリスクとの違いや、不安を和らげるための上手な使い方、頼りすぎないための考え方についてもお伝えします。

 

読み終わる頃には、「なぜ自分はミンティアで落ち着くのか」が整理され、不安が出た時に何となく食べるのではなく、自分の体を落ち着かせるための方法として使いやすくなるはずです。

 

パニック障害でミンティアを食べると落ち着くのはなぜ?

理由を一言でいうと、ミンティアを口にした時に起きる感覚刺激が、不安で過敏になっている脳や自律神経の反応を切り替えやすくするためです。

 

パニック障害では、不安が強くなると動悸や息苦しさ、喉の違和感などが現れることがあります。

 

そして、その体の反応に意識が向くことで、

「また発作が起きるかもしれない」

「このまま苦しくなったらどうしよう」

「逃げられなかったらどうしよう」

と不安が大きくなり、さらに体が緊張してしまうことがあります。

 

つまり、

体に違和感が出る

その感覚が気になる

不安が強くなる

さらに体が緊張する

という流れが起きやすくなります。

 

そのため、不安を無理に消そうとするよりも、一度その流れを切り替えることが大切です。

 

そこで役立つことがあるのがミンティアです。

 

ミンティアを口にすると、主に次の3つの反応が起こります。

1. メントールによる清涼感が口の中に広がる
2. 鼻や喉にスーッとした感覚が抜ける
3. 唾液が出て口や喉が潤う

 

一見すると些細な変化に思えるかもしれません。

 

しかし、不安が強くなっている時の脳にとっては、このような感覚刺激が意識の向き先を変えるきっかけになることがあります。

 

メントールの清涼感が、意識を切り替えるきっかけになる

ミンティアを食べた時に最初に感じるのが、口の中に広がるスーッとした清涼感です。

 

この清涼感には、ミントに含まれるメントールという成分が関係しています。

 

メントールは、冷たさを感じる受容体に作用することで、「冷たい」「スーッとする」という感覚を生み出します。

 

パニック障害で不安が強くなっている時は、意識が動悸や息苦しさ、喉の違和感などに集中しやすくなります。

 

その状態でミンティアの刺激が入ると、脳は口の中の冷たさやミントの香りといった別の感覚も認識するようになります。

 

すると、それまで不安や体の違和感に向きすぎていた意識が、口の中の感覚へ切り替わりやすくなります。

 

この意識の切り替わりが、「少し落ち着いた」と感じる理由の一つです。

 

鼻や喉に抜ける感覚で、呼吸への安心感につながることがある

パニック障害では、

「息が吸えない」

「喉が詰まる」

「このまま呼吸できなくなるのでは」

と感じることがあります。

 

実際には呼吸できていても、その苦しさや不安がさらに体を緊張させてしまうことがあります。

 

ミンティアを食べると、ミントの清涼感が口だけでなく、鼻や喉にスーッと抜けるように感じることがあります。

 

すると、

「空気が通っている感じがする」

「呼吸できている感じがする」

と感じやすくなる方もいます。

 

実際に、メントールには息苦しさの感じ方に影響する可能性があることも報告されています。

東北大学大学院の研究チームによる研究では、L-メントール溶液を摂取したランナーは、水を飲んだ場合と比べて運動中の呼吸困難感が軽減したことが報告されています。

参照元:メントールの冷感が運動持続時間を延長! 運動に伴う息苦しさを和らげ有酸素運動を心地よく継続

 

この研究はパニック障害を対象にしたものではありませんが、メントールの清涼感が「呼吸の苦しさの感じ方」に影響する可能性を示す興味深い報告です。

 

なのでパニック障害に感じる息苦しさにも応用できるのではないかと考えています。

 

唾液が出ることで、口や喉の違和感が和らぎやすくなる

不安や緊張が強い時、

「口がカラカラになる」

「喉が詰まる感じがする」

という経験をしたことがある方もいると思います。

 

これは交感神経が高まり、体が緊張モードになっている時によく見られる反応です。

 

ミンティアを口にすると、舌や口の中が刺激され、唾液が出やすくなります。

 

唾液によって口の中が潤うと、喉の違和感や乾燥感が和らぎやすくなります。

 

すると、脳が感じていた「喉がおかしい」「息苦しいかもしれない」という警戒も少し弱まりやすくなります。

 

このような変化も、落ち着いたように感じる理由の一つと考えられます。

 

このように、ミンティアで落ち着くと感じる背景には、メントールの清涼感、鼻や喉に抜ける感覚、唾液による潤いといった体の反応が関係している可能性があります。

 

そして、これらの感覚が入ることで、動悸や息苦しさばかりに向いていた意識が少し切り替わり、結果として気持ちも落ち着きやすくなるのです。

 

パニック障害にはミンティア・フリスク・飴・ガムのどれがいい?

ここまでお伝えしたように、ミンティアで落ち着くと感じる背景には、口や喉、鼻に入る感覚刺激が関係している可能性があります。

 

では、

「フリスクでもいいの?」

「飴の方が効果的?」

「ガムの方が落ち着く気がする」

と感じる方もいるのではないでしょうか。

 

結論からいうと、どれが一番良いという正解はありません。

 

なぜなら、それぞれ体に入る刺激や反応が微妙に違うからです。

 

そのため、自分の不安の出方や体の状態に合わせて選ぶことが望ましいと思います。

 

ミンティア・フリスクは「清涼感による刺激」が特徴

ミンティアやフリスクの特徴は、メントールによる強い清涼感です。

 

口に入れた瞬間から、

・スーッとする
・鼻に抜ける
・空気が通る感じがする

という感覚が得られやすくなります。

 

そのため、

・息苦しさが気になる
・喉の詰まり感が気になる
・意識を切り替えたい

という方には合いやすいかもしれません。

 

特に、発作が起きそうな時や不安が急に強くなった時は、強い刺激の方が意識を切り替えやすい場合があります。

 

ミンティアとフリスクは非常によく似ていますが、商品によってメントールの強さや刺激の感じ方が異なります。

 

実際に試してみて、自分にとって心地よい刺激の方を選ぶと良いと思います。

 

 飴は「穏やかな感覚」が特徴

飴は、ミンティアやフリスクのような強いメントール刺激がないものの方が多いと思います。

 

その代わり、甘味や風味をゆっくり感じながら、穏やかな感覚を継続して得られることが特徴です。

 

不安や緊張が強い時に飴を舐めると、意識が甘味や風味、口の中の感覚へ向きやすくなります。

 

つまり、飴は強い刺激で意識を切り替えるというよりも、口の中の感覚へゆっくり意識を戻していくイメージです。

 

また、飴を舐めると唾液も出やすくなります。

 

不安や緊張が強い時は口が乾いたり、喉に違和感を感じたりすることがありますが、唾液によって口や喉が潤うことで、それらの不快感が和らぎやすくなることもあります。

 

ミントの刺激が苦手な方や、穏やかな方法を取り入れたい方には、飴の方が合う方もいらっしゃると思います。

 

ガムは「噛むリズム」が特徴

ガムの最大の特徴は、噛むという動作があることです。

 

噛む動作には一定のリズムがあります。

 

そのため、

・頭の中で不安なことを考え続けてしまう
・緊張すると体に力が入りやすい
・落ち着かずソワソワする

という方は、ガムを噛むことで気持ちが落ち着きやすくなることがあります。

 

実際に、ガムの咀嚼とストレスについては研究も行われています。

 

Scholeyらの研究では、ガムを噛んだ群は噛まなかった群と比べて、不安感やストレス感が低下し、ストレスホルモンであるコルチゾールも低下したことが報告されています。

 

また、ガムとストレスに関するレビュー論文でも、定期的なガムの咀嚼はストレス軽減と関連する可能性があると報告されています。

 

理由はまだ完全には解明されていませんが、

・一定のリズム運動になる
・唾液が出る
・意識を噛む感覚へ向けやすい

といったことが関係していると考えられています。

 

そのため、ガムは「噛む」という動作そのものを利用して、不安や緊張から意識を切り替えたい方に向いている方法です。

 

迷ったら、まずは自分が続けやすいものを選ぶ

ミンティア、フリスク、飴、ガムには、それぞれ違った特徴があります。

 

種類ごとに刺激の入り方が違うため、自分にとって心地よい感覚が得られるかどうかで選んで試してみてください。

 

もしどれが合うかわからない場合は、

・スッキリリフレッシュしたい方は清涼感のあるミンティアやフリスク
・穏やかな感覚でゆっくり落ち着きたい方は飴
・体をじっとしている感覚が苦痛な方は噛むことで落ち着やすくなるガム

がおすすめになります。

 

そして実際に試しながら、自分の体がどのように反応するかを観察してみてください。

 

ミンティアに頼りすぎると逆効果になることもある

ここまでお伝えしたように、ミンティアには口や喉、鼻への感覚刺激によって、不安が強い時の意識を切り替える助けになる可能性があります。

 

そのため、

「電車に乗る時は必ず持っている」

「外出する時はいつもカバンに入れている」

「不安になる前に食べるようにしている」

という方もいらっしゃるかもしれません。

 

もちろん、それ自体が悪いわけではありません。

 

しかし、使い方によっては逆に不安を強めてしまうこともあります。

 

例えば、

「ミンティアがあれば大丈夫」

から、

「ミンティアがないと大丈夫じゃない」

に変わってしまう場合です。

 

パニック障害では、このような行動を安全行動と呼ぶことがあります。

 

安全行動とは、不安にならないように自分を守るための行動のことです。

 

例えば、

・常に水を持ち歩く
・出口の近くに座る
・一人で電車に乗らない
・薬やお守りを必ず持つ

なども安全行動の一つです。

 

安全行動は、その場では安心につながります。

 

しかし、それが増えすぎると、

「これがないと危険かもしれない」

と脳が学習してしまうことがあります。

 

すると、本来は問題なくできることでも、不安を感じやすくなってしまいます。

 

ミンティアも同じです。

 

ミンティアを持っていることで安心できるのは悪いことではありません。

 

ただ、

「ミンティアがあるから大丈夫」

ではなく、

「ミンティアがなくても大丈夫だけど、あれば使うこともある」

くらいの距離感で持つことが大切です。

 

実際に、パニック障害を楽にしていくためには、ミンティアそのものに安心を求めるのではなく、

「不安が出ても対処できる」

「動悸や息苦しさが出ても大丈夫」

という経験を少しずつ積み重ねていくことが重要になります。

 

そのため、

・今日は食べずに過ごしてみる
・持っているけど使わずに過ごしてみる
・すぐに食べずに少し様子を見てみる

など、無理のない範囲でミンティアとの距離感を調整していくことも大切です。

 

ミンティアは、不安を抑え込むための道具ではありません。

 

不安が強い時に意識を切り替える補助として上手に活用しながら、少しずつ「なくても大丈夫」という感覚も育てていきましょう。

 

パニック障害を根本的に楽にするために大切なこと

ミンティアを上手に活用しながらも、少しずつ「ミンティアがなくても大丈夫」という感覚を育てていきましょうと前章でお伝えしました。

 

では、その「大丈夫」という感覚は、どのように育てていけば良いのでしょうか。

 

パニック障害を楽にしていくためには、その場の不安への対処だけでなく、不安が起きにくい状態を作っていくことが重要です。

 

そのためにおすすめしているのが、

・体へのセルフケア
・心へのセルフケア
・記憶へのセルフケア

です。

 

パニック障害の方の中には、体の緊張が抜けにくくなっている方もいれば、不安やストレスを抱え込みながら過ごしている方もいらっしゃいます。

 

また、症状による不安や生活への制限によって、辛い状態が長く続いていること自体が負担になっている方も少なくありません。

 

さらに、過去の発作体験や怖かった記憶が残り続けていることで、不安に意識が向きやすくなっている方もいらっしゃいます。

 

そのため、自分はどの要素の影響を受けているのかを知り、それに合ったセルフケアを行っていくことが大切です。

 

ここからは、「体」「心」「記憶」に対する3つのセルフケアについてご紹介します。

 

脳や自律神経の警戒を和らげる体のセルフケア

パニック障害というと、「心の問題」と考えられることが多いですが、実際には体の状態も大きく関係しています。

 

私自身、多くの患者様をみさせていただ中で、

・首や肩の力が抜けない
・呼吸が浅くなっている
・胸やお腹が緊張している
・常に気を張っている感じで疲れが抜けない

という状態の方を多くみてきました。

 

もちろん、体の緊張だけが原因というわけではありません。

 

(パニック障害を引き起こすトリガーがどのように作られ、どのように克服していけば良いのかについては、パニック障害のトリガーとは? なぜ特定の場面で症状が出るのか|治るきっかけと再発を防ぐ考えの記事で詳しく解説していますので、気になる方は併せて読みください。)

 

ですが、体が緊張している状態というのは、脳や自律神経が過敏な状態とも言えます。

 

そのため、「何か危険なことが起きているのではないか」と脳が警戒しやすくなっており、その状態が知らないうちに癖づいてしまっていることがあります。

 

そのため、まずは体を少しでも楽な状態にしていくことが大切です。

 

ここでいう「体を楽にする」というのは、神経がしっかり休まる時間を作るという意味です。

 

どういうことかというと、

・睡眠によって疲労が回復できている
・一日の中でふっと体の力が抜ける瞬間がある
・自分の今の状態に気づくことができている

という状態です。

 

しかし、忙しさやストレスが続いていると、頑張ることや我慢することが当たり前になり、気づかないうちに疲労や緊張が蓄積してしまいます。

 

そこで私たちがおすすめしているのが、

・目元のケア
・耳のケア
・頭部のケア
・胸部のケア
・腹部のケア

です。

 

それでは一つずつご紹介していきます。

 

目元のケア

目元のケアとしておすすめしているのが、石井堂の脳バランス体操でご紹介している「目のグルグル体操」です。

 

このケアの目的の1つは、中脳へ刺激を加えることです。

 

中脳は、

・眼球運動
・瞳孔反射
・姿勢の制御
・覚醒や意識の維持

などに関わっています。

 

また、中脳網様体は脳の興奮状態とも関係しているため、体の緊張にも影響していると考えています。

 

実際にパニック障害でお悩みの方の中には、

・目が疲れやすい
・人混みやスーパーでめまいのような感覚が出る
・目の奥が痛い
・目が重たい

という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

そのような不調が、脳や自律神経の過敏さに影響していることもあります。

 

方法はシンプルです。

 

まず、目を上下左右、斜め方向など様々な方向へ動かします。

 

その中で違和感や動かしにくさを感じる方向があれば、その位置で5秒ほどキープします。

 

その後、目を正面へ戻し、おへその下にある丹田へ手を密着させます。

 

そして深呼吸をして息を吐き切ったタイミングで、丹田に置いた手の上を反対の手で軽くポンと叩いて刺激を加えます。

 

その後、再度目を動かして確認し、違和感が残っていれば同じことを繰り返します。

 

違和感や動かしにくさが減っていくことで、中脳の興奮も落ち着いていくことがあります。

 

また、目の周りを優しくマッサージするだけでも血流が良くなり、目の疲れや重さが軽減する方もいらっしゃいますので、一緒に行ってみてください。

 

耳のケア

次は耳のケアです。

 

耳は自律神経と深い関係があります。

 

特に耳には迷走神経の枝が分布しており、耳への刺激によって自律神経へ影響を与える可能性があることが知られています。

 

また、耳から入る音や平衡感覚の情報は脳幹へ伝わります。

 

脳幹は呼吸や心拍、自律神経の調整に関わる重要な場所です。

 

そのため、耳周囲が過敏になっていたり緊張していたりすると、体が警戒モードから抜けにくくなっていることがあります。

 

実際に、

・音に敏感になった
・人混みで疲れやすい
・めまいやふらつきを感じる

という方は日常に取り入れてみてください。

 

方法はシンプルです。

 

耳全体を軽く引っ張ったり、前後や上下に動かしたりします。

 

また、耳をつまみながら全体を優しくマッサージするのもおすすめです。

 

気持ち良いと感じる強さで行ってみてください。

 

頭部のケア

パニック障害の方の中には、

・頭が重たい
・考え事が止まらない
・常に頭が働いている感じがする

という方はいませんでしょうか。

 

首や肩の緊張が強いと頭皮まで硬くなっていることもあります。

 

頭皮は筋肉や筋膜とつながっているため、緊張が続くことで頭の重さやだるさにつながることがあります。

 

なので、頭全体を指の腹で痛気持ち良い程度にマッサージします。

 

特に、

・こめかみ
・頭頂部
・後頭部

は緊張している方も多いため、意識して行ってみてください。

 

首のケア

パニック障害の方をみていると、

・首や肩が重たい
・呼吸がしづらい
・首あたりが気持ち悪くてすっきりしない

という方も多くいらっしゃいます。

 

首は、不安や緊張の影響が出やすい場所の一つです。

 

そのため、首を動かして可動域を広げることが大切です

おすすめなのが、石井堂の脳バランス体操でご紹介している首のグルグル体操です。

 

方法は目のグルグル体操と同じです。

 

首をゆっくり回していき、動かしにくさや違和感を感じる場所があれば、その位置で5秒ほどキープします。

 

その後、首を正面へ戻し、おへその下の丹田へ手を当てます。

 

そして深呼吸をして息を吐き切ったタイミングで、丹田に置いた手の上を反対の手で軽くポンと叩いて刺激を加えます。

 

その後、再び首を回して確認してください。

 

違和感が残っている場合は同じことを繰り返します。

 

首がスムーズに動くようになると、

「呼吸がしやすくなった」

「体の力が抜けやすくなった」

と感じる方もいらっしゃいますので、ぜひ試してみてください。

 

胸部のケア

胸周囲の緊張も、パニック障害の方によく見られる特徴です。

 

不安が強い時は呼吸が浅くなりやすく、胸周囲の筋肉も緊張しやすくなります。

 

胸の圧迫感についてはパニック障害の胸の圧迫感は危険?心臓病との違い・息苦しさが続く理由と対処法の記事で詳しく解説していますので、気になる方はこちらも参考にしてみてください。

 

特に、

・大胸筋
・胸骨筋
・肋間筋

などに緊張がみられることがあります。

 

そのため、胸周囲を優しくマッサージして緩めていくこともおすすめです。

 

鎖骨の下から胸全体を軽くさすったり、硬くなっている部分を優しくほぐしたりしてみてください。

 

腹部のケア

最後はお腹のケアです。

 

お腹は自律神経の影響を受けやすい場所の一つです。

 

ストレスや緊張が続くと、

・みぞおちが硬い
・お腹全体が張っている
・押されると違和感がある

という状態になることがあります。

 

方法は、お腹を軽く押して硬さや違和感を確認することから始めます。

 

もし、

・痛み
・違和感
・張り
・気持ち悪さ

などを感じる場所があれば、その場所を軽く圧迫したまま5秒ほどキープします。

 

その後、ゆっくり深呼吸を行ってください。

 

一度で変化する方もいれば、繰り返し行うことで違和感が減っていく方もいます。

 

自分の体と対話するような感覚で行ってみてください。

 

さらにお腹の症状については、パニック障害でお腹の違和感が突然出るのはなぜ?繰り返す仕組みと神経の関係について解説の記事で詳しく解説していますので、気になる方はチェックしてみてください。

 

不安やストレスとの向き合い方を見直す心のセルフケア

パニック障害を楽にしていくためには、自分の心の状態を知ることも大切です。

 

なぜなら、自分では気づいていないストレスや負担が、不安や緊張に影響していることもあるからです。

 

実際に患者様のお話を伺っていると、

・頑張っている自覚はないけれど、いつも気を張っている
・我慢しているつもりはないけれど、本音を後回しにしている
・特にストレスはないと思っていたけれど、話してみると気になることがたくさん出てくる

という方も少なくありません。

 

だからこそ大切なのは、「今の自分の心の中で何が起きているのかを知ること」です。

 

心の中を言葉にしてみる

おすすめなのが、自分の心の中にあるものを言葉にしてみることです。

 

パニック障害になると、

「なんとなく不安」

「なんとなく苦しい」

「電車が不安」

「高速道路が不安」

「人混みが不安」

「美容院や歯医者が不安」

というように、不安を感じていると思います。

 

その不安を掘り下げていくと、

「発作が起きたらどうしよう」

「逃げられなかったらどうしよう」

「人に迷惑をかけたらどうしよう」

「恥をかいたらどうしよう」

「コントロールできなくなったらどうしよう」

という気持ちが見えてくることがあります。

 

そして、さらにその気持ちの奥を見ていくと、

「失敗したくない」

「迷惑をかけてはいけない」

「ちゃんとしていなければいけない」

「期待に応えなければいけない」

「嫌われたくない」

という価値観や考え方が見えてくることがあります。

 

そして大切なのは、その価値観や考え方が良い・悪いということではありません。

 

自分では当たり前だと思っていた考え方や行動が、実は脳にとって負担になっていることがあるのです。

 

例えば、

「迷惑をかけてはいけない」

という考え方があったとします。

 

ですが、今の生活を振り返ってみると、

・本当は休みたいのに無理をしている。

・本当は断りたいのに引き受けている。

・本当はキツすぎるのに一人で頑張っている。

という状態になっていることがあります。

 

つまり、自分の気持ちと実際の行動にズレが生じているのです。

 

また、「ちゃんとしていなければいけない」という考え方がある方は、常に完璧を求めてしまい、自分を休ませることに罪悪感を感じていることもあります。

 

このような状態が続くと、脳は知らないうちに負担を感じ続けます。

 

そして、その負担が積み重なることで、不安や緊張という形で反応が現れていることもあります。

 

そのため、

「自分はこんなことを考えていたんだ」

「本当はこうしたかったんだ」

「だから今苦しくなっていたのかもしれない」

と気づくだけでも、反応が変わり始める方がいます。

 

さらに、

「では、これから自分はどうしていきたいのだろう?」

「何を変えられそうだろう?」

と考えていくことで、脳の警戒反応が落ち着いていくこともあります。

 

実際に、パニック障害で悩まれていた方の中にも、自分の本音や負担に気づき、それを整理していく中で症状が楽になっていった方もいらっしゃいます。

 

だからこそ、心の中を言葉にする作業は、単に気持ちを書き出すためではありません。

 

自分でも気づいていなかった負担や、本当の気持ちを理解するための作業なのです。

 

なのでおすすめなのが、紙やスマートフォンのメモを使って、自分の不安を順番に掘り下げていく方法です。

 

① 今、不安なことを書く

例)

電車が不安

② なぜ不安なのかを書く

発作が起きそうだから

③ なぜ発作が起きると不安なのかを書く

途中で降りられないから

④ なぜ降りられないと不安なのかを書く

人に迷惑をかけそうだから

⑤ なぜ人に迷惑をかけるとことが不安なのかを書く

迷惑をかけるということは、自分のできなさが露呈しているから

なぜ自分のできなさが露呈することが不安なのかを書く

できない自分を認めたくないから。

今までは、その部分を見ないようにしたり、誤魔化したりしながら過ごしてきたけれど、本当はそこに不安を感じていたのかもしれない。

 

このように、「なぜ?」を繰り返していくと、不安の奥にある本当の気持ちや考え方が見えてくることがあります。

 

もちろん、すべての人が同じ答えになるわけではありません。

 

人によっては、

「認めてもらいたい」

「失敗したくない」

「一人になりたくない」

「期待に応えたい」

という気持ちにたどり着くこともあります。

 

大切なのは正解を探すことではありません。

 

「自分は何に反応しているのだろう?」

「本当は何が負担になっているのだろう?」

という視点で、自分自身を理解していくことです。
心の中にあるものは、見えないままだと整理できません。

 

だからこそ、まずは言葉にして見える形にしてみてください。

 

それだけでも、自分自身を理解する大きな一歩になると思います。

脳が覚えてしまった不安や怖さを書き換える記憶のセルフケア

体の状態を整えたり、自分の心の状態を理解したりすることはとても大切です。

 

ですが、それだけでは不安が残ってしまうこともあります。

 

その理由の一つが「記憶」です。

 

例えば、一度電車の中でパニック発作を経験すると、その後も電車に乗ろうとした時に不安が出ることがあります。

 

高速道路や美容院、人混みなども同じです。

(高速道路でのパニック障害については、パニック障害で高速道路だけ怖くなる理由と対処法|意識が遠のく感覚を軽くする具体的ステップパニック障害の人は美容院どうしてる?の記事でも詳しく解説しています。)

 

頭では、

「今は大丈夫」

「前回と同じことが起きるとは限らない」

と分かっていても、不安が出てしまうことがあります。

 

脳が「ここは危険だった場所」として記憶しているためです。

 

つまり、今起きていることに反応しているというよりも、過去の記憶に反応している状態です。

 

そのため、パニック障害を楽にしていくためには、脳が学習してしまった不安や怖さに対してもアプローチしていくことが大切だと考えています。

 

意味記憶を書き換える

記憶というと、

「過去の出来事を思い出すこと」

をイメージされる方も多いと思います。

 

ですが、脳が記憶しているのは出来事だけではありません。

 

その出来事に対して、「自分がどのような意味づけをしたのか」も記憶しています。

 

例えば、電車でパニック発作を起こした経験があったとします。

 

すると、

「電車は危険な場所だ」

「電車に乗ると発作が起きる」

「電車は怖い」

という意味づけが作られることがあります。

 

また、発作によって周囲に迷惑をかけたと思った経験から、「迷惑をかけてはいけない」「失敗してはいけない」という意味づけが強くなっていることもあります。

 

ですが、その意味づけは本当に正しいのでしょうか。

 

例えば、「電車で発作が起きた」という事実と、「電車は危険だ」という意味づけは別のものです。

 

また、「一度うまくいかなかった」という事実と、「自分はダメだ」という意味づけも別のものです。

 

そこでおすすめなのが、今自分がどのような意味づけをしているのかを書き出してみることです。

 

そして、

「本当にそうだろうか?」

「別の見方はできないだろうか?」

と考えてみてください。

 

この作業を繰り返していくことで、脳が学習してしまった不安や恐怖の意味づけが少しずつ変わっていくことがあります。

 

不安なイメージを安心できるイメージへ切り替える

もう一つおすすめなのが、イメージの切り替えです。

 

パニック障害の方は、無意識のうちに不安な未来を想像していることがあります。

 

例えば、

電車に乗る

発作が起きる

途中で降りられない

迷惑をかける

というイメージです。

 

実際にはまだ何も起きていないにも関わらず、このようなイメージを繰り返していると、脳はそれを危険な出来事として学習しやすくなります。

 

そこでおすすめなのが、脳の中で繰り返されている不安なイメージを切り替えていく方法です。

 

まずは、自分が不安になる場面から思い浮かべていきます。

 

例えば、

・電車に乗っている場面
・高速道路を運転している場面
・美容院にいる場面
・人混みの中にいる場面

などです。

 

この時のポイントは、その場面を頭の中の白黒テレビに映し出すようにイメージすることです。

 

そして、その白黒映像を少しずつ遠ざけていきます。

 

遠くへ遠くへと離していき、見えなくなるくらいまで小さくしてみてください。

 

そして映像が見えなくなったら、一度深呼吸をして、おへその下の丹田を軽くポンっと叩いて体に刺激を加えます。

 

次に、頭の中にカラーテレビを用意します。

 

そこに、

・落ち着いて電車に乗れている
・高速道路を安心して運転できている
・美容院でリラックスして過ごせている
・「意外と大丈夫だった」と感じている

など、自分が安心して過ごせている場面を映し出してください。

 

この時は、

・映像を明るくする
・カラーではっきり映す
・安心した気持ちまで感じる

ことがポイントです。

 

そして良いイメージが十分にできたら、もう一度深呼吸をして、丹田を軽くポンっと叩きます。

 

その後、再び最初の不安な場面を思い浮かべてみてください。

 

すると、

・不安なイメージが出てきにくくなった
・イメージがぼんやりした
・良いイメージの方が先に出てくる

という変化が起きることがあります。

 

これは、脳の中で繰り返されていた不安のパターンが少しずつ切り替わり始めているサインです。

 

もちろん一度で変わるとは限りません。

 

ですが、不安な未来ばかりを脳に学習させるのではなく、「大丈夫だった未来」「安心して過ごせている未来」も脳に学習させていくことはとても大切です。

 

パニック障害では、実際の出来事よりも「これから起こるかもしれない不安な未来」に脳が反応していることがあります。

 

だからこそ、不安なイメージだけでなく、安心できるイメージも脳に覚えさせてあげてください。

 

まとめ

パニック障害でミンティアを食べると落ち着くと感じるのは、気のせいではありません。

 

ミンティアの清涼感や鼻・喉に抜ける感覚、唾液が出る反応などによって、不安や息苦しさに向いていた意識が切り替わりやすくなることがあります。

 

その結果として、

「少し楽になった」

「呼吸がしやすくなった」

「落ち着いた気がする」

と感じる方もいらっしゃいます。

 

また、ミンティアだけでなく、

・フリスク
・飴
・ガム

なども、それぞれ異なる特徴がありますので、自分に合った方法を見つけることで、克服できるきっかけになることがあります。

 

ただし、ミンティアはあくまでも不安が強い時の補助にすぎないです。

 

なので「ミンティアがないとダメ」ではなく、「なくても大丈夫だけど、必要な時は使う」という距離感で活用していくことをおすすめします。

 

そして、パニック障害を根本的に楽にしていくためには、

・体へのセルフケア
・心へのセルフケア
・記憶へのセルフケア

にも取り組んでいくことが大切です。

 

パニック障害で悩まれている方の中には、

「このままずっと治らないのではないか」

「一生付き合っていかなければいけないのではないか」

と不安になっている方もいらっしゃるかもしれません。

 

ですが、私はこれまで多くの患者様をみさせていただく中で、不安や発作に悩まされていた方が症状を楽にしていく姿もたくさん見てきました。

 

今起きている反応は、脳や自律神経が過敏になり、その状態を学習してしまっているだけです。

 

だからこそ、体・心・記憶の状態を整えていくことで、脳の反応を少しずつ変えていくことができます。

 

もし1人ではなかなか克服するのが難しいと感じたときは、私たちにご相談ください。

 

その際は解決向けて真剣にサポート致します。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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