自律神経失調症が繰り返す悩みを抱えているあなたへ。
このような事でお悩みではないでしょうか?
- 1日の中で自律神経失調症の症状が複数回出る。
- 一度治ったが再び自律神経失調症の症状が出てきた。
- 何年も自律神経失調症の問題を抱えているがなかなか解決の糸口が見つからない。
- 何を試しても治らず諦めている。
- 子供が朝起きれず寝坊や学校を欠席することが増えた。
自律神経失調症の症状が繰り返し出ることで、楽しい日常を過ごせずとても辛いですよね。
私たち石井堂クリニカルオフィスは、自律神経失調症について医学論文や研究会、治療勉強会で学び、毎日たくさんの患者様と向き合うことで自律神経失調症の克服方法や手順を確立する事ができました。
そして実際に当院へ来院された患者様は自律神経失調症を克服しております。
その経緯もあり、令和2年に【不調が消え去る脳バランス体操】という本を株式会社KADOKAWAから出版させて頂きこの本でも自律神経失調症を克服するための方法を簡易的ですが触れさせて頂いております。
この記事では私が学んだ栄養学や医学本、認知行動療法を元に繰り返す自律神経失調症の原因とメカニズム、自力で改善する方法、実際に改善された患者様の例を交えながらお伝えします。
あなたが抱えている繰り返す自律神経失調症が1日でも早く克服できることを心より願っております。
自律神経失調症とは
自律神経失調症とは、血圧や体温、呼吸 食べ物の消化吸収、エネルギーの産生など無意識に行なっている活動に異常が生じた状態です。
この無意識の活動を支えているのが自律神経になります。
自律神経は交感神経と副交感神経と2つの神経からなり、交感神経は主に日中の活動時や興奮、緊張の時に働きが優位になり副交感神経は休息など体をリラックスさせるときに優位になります。
このように交感神経と副交感神経は切り替わることで体の機能を正常に保っています。
しかし交感神経と副交感神経のバランスが崩れることがあります。
その原因はストレスなど自分の身に危険が迫り交感神経が興奮し続け、いつ体をリラックスさせて良いかわからず混乱したときです。
この混乱した状態が続くと様々な症状として意識に知らせます。
これがいわゆる自律神経失調症です。
南山堂医学大辞典には以下の様に記載されています。
自律神経症状や不定の身体的愁訴(心臓がドキドキする頭が重いなど)がみられるが、十分な身体検査を行っても症状を説明するに足る十分な体の臓器の異常を見い出せない場合や、心理的要因により種々自律神経症状を呈する病態いう。
診断には、体の臓器などに疾患がないこと、明らかな神経症などの精神疾患がないことを確認することが重要である。
参照・参考:南山堂医学大辞典 第20版
また広辞苑では以下のように記述されています。
自律神経系の失調による症状。神経が原因で起こる、倦怠・のぼせ・冷え性・めまい・頭痛・肩こり・動悸・息切れ・食思不振・腹痛・便秘・下痢・多汗・無汗・不安・抑鬱など人それぞれ訴えや程度が違い内臓などには異常がない状態のこと。不定愁訴症候群。
自律神経失調症と血圧の関係とは
自律神経失調症になると様々な症状が現れます。
その1つの原因が自律神経によって調整されている血圧が自律神経失調症になり調整できなくなった状態です。
血圧は心臓から体に血液を送るときの強さ(最高血圧)や体の末端から心臓に血液を返すときの強さ(最低血圧)を表します。
血圧は体の状態に合わせ常に変動します。
日中などの活動時(運動、排泄、入浴)では酸素や栄養が必要となるため血液を全身に巡らせる必要があるので血圧を高くし、反対に睡眠中は必要最低限の酸素や栄養で良いため血圧を下げ血液の量をコントロールします。
しかし、ストレスなどで自律神経失調症になり血圧が調整できないと日中の活動時に血圧が低い状態となり全身に血液が巡らず倦怠感や冷えが起こり、筋肉の血液が不足することで肩こりや腰痛として現れます。
また内臓の方では機能が低下し息切れ、食欲不振、消化がうまくできなくなり腹痛や便秘に繋がります。
反対に血圧が高い状態心臓では、心臓の収縮が早くなり血管が細くなることで動悸、のぼせ、胸焼け、頭痛が引き起こされ、さらに神経に必要な栄養が足りなくなることでイライラなどの症状が出ます。
このように自律神経のバランスが崩れる事で血圧の変化が体に様々な不調を来し自律神経失調症となります。
なぜ自律神経失調症になると熱が上がるのか?
全身の熱は血液の流れと共に運ばれています。
なので血圧が高くなる事で熱の回りもよくなり熱が上がるのに関係しています。
また体温そのものも自律神経により調整を受けています。
そこで自律神経失調症になると体温の調整もうまくできなくなります。
自律神経失調症はストレスで交感神経と副交感神経のバランスが崩れた状態で主に交感神経が興奮した状態でした。
この交感神経が興奮すると体を緊張させ危険を回避しようとする反応が見られ体温が低いままではすぐに危険を回避できないため体温を上昇させます。
これが発熱に繋がります。
そしてこのストレスにより体温が上昇する反応を【心因性発熱】ともいいます。
心因性発熱は特定のストレスを感じた時に一過性に発熱が起きる症状です。なので薬を飲んでも改善せずストレスがなくなることで平熱に戻ります。
自律神経失調症は中学生や高校生ほど気づきにくい
自律神経失調症は中学生や高校生ほど気づきにくい場合があります。
それは中学生や高校生になると様々な変化が同時に起こるためです。
中学生になると部活が始まる、高校生になるとアルバイトができる、周りの人間関係が変わり、思春期などで気持ちの変化が生じ、将来について考えはじめ受験などがある、このように中学生や高校生になると環境や時間、気持ちなどの変化が大きくなります。
さらに一つ一つの中で責任感や期待などの精神的な面でも変化が生じます。
この複数の変化が同時にかかるため脳や体はストレスとなり、いつの間にか自律神経失調症になっていることがあります。
また反抗期や思春期などと重なる事で自律神経失調症を気づきにくくしている可能性があります。
- 学生になり寝坊や遅刻が増えた。
- 体調をよく崩すようになった。
- やる気がなくなりだるい感じがする。
- テスト前になると必ずお腹が痛くなる。
- 眠れない日が続く。
このような訴えがあれば自律神経失調症になっている可能性があります。
なので自律神経失調症の可能性がある方は次のチェックを試みてください。
自律神経失調症かチェックしよう
自律神経失調症になると体からのサインが現れていると思います。
なので、まずご自身にどのような症状があるか把握しましょう。
チェック項目は【身体症状】の10項目と【生活状態】の10項目になります。
【身体症状】
- 疲労で体がぐったりしたり、なかなか疲労が抜けないという事がよくある。
- 胸が締め付けられるよな感じや、息苦しくなる事がよくある。
- 心臓がドキドキしたり、脈拍が速くなることがよくある。
- あまり寒くないのに手足が冷えたり、痺れや痛みを感じる事がある。
- 食べると胃がムカムカし胃もたれを感じたり、食欲不振になることがよくある。
- 便秘と下痢を繰り返したり、腹が鳴る、腹が張るなどの症状がよくある。
- よく肩や首が凝ったり、そのために頭が痛かったり重くなり憂うつな気分になる。
- 緊張すると手や足、脇の下に大量の汗をかいたり、体がほてるような感じで沢山の汗をかく事がある。
- 耳鳴りがしたり立ちくらみ、めまい、のぼせをよく経験する。
- 皮膚に発疹が出やすかったり、すぐに赤く痒くなる事がある。
【生活状態】
- 家庭、職場、学校など日常の生活場面でいつも気にかかる未解決の問題を抱えている。
- 自分の生活や将来に焦りや不安があり、いつも精神的に不安定な状態になる。
- 仕事、家事、対人関係などで、いつも精一杯の事をやろうとして疲労困憊してしまう。
- 出来るだけ他人からはよく思われたいと思って他人の評価や視線をいつも気にして行動している。
- 他人の意見やテレビ、雑誌の記事などで気持ちが動かされやすく影響を受けやすい方である。
- いつも顔を合わせる人に対して気を許す事ができず心の交流が少ない。
- 職場、学校、家庭など生活空間の中にどうしても自分と相容れない感情の人がいる。
- 幼少期より病気がちで身体的に自信がないためいつも消極的になってしまう。
- 気分の良いときは頑張りすぎたりはしゃぎすぎたりしがちでも、調子が悪いときはやる気がなくなってしまう。
- 毎日の生活にいきいきした感情がなくなり、どうして生きているのか自分でもわからない事がある。
参照・参考:自立位神経失調症の治し方がわかる本 P29
チェックはいくつ付きましたでしょうか?
【身体症状】と【生活状態】のどちらか、または両方に3つ以上チェックが付いた。
もしくは【身体症状】のチェック欄で症状のでる場所に関連性が見られずバラバラである。また身体症状がなかなかよくならず定着している、あるいは悪化してきいるようであれば自律神経失調症と考えられます。
自律神経失調症の疑いがあるときは何科の病院がある所を受診すべきか?
では上記のチェックで自律神経失調症の疑いがある場合は何科の病院がある所を受診すれば良いのでしょうか?
はじめはご自身が抱えている症状に適した病院や診療科を受診することをお勧めします。
それは症状に合わせた病院や診療科を受診し検査を行い身体的異常がないかを判断してもらうためです。
もしそこで身体的異常が見られる場合はそこを治す治療が優先されます。
身体的異常が治ったのに症状が改善されない、または検査をしても異常がないのに症状が現れる時は身体症状を引き起こす精神的な要因が隠れているので、精神科や心療内科を受診することで症状が改善する糸口が見つかる可能性があります。
下記に症状に適した病院や診療科の一覧を載せますので参考にしてください。
- めまい、体のふらつき、痺れ、ふるえ、頭痛→神経内科
- 咳、息切れ、呼吸するのが苦しい→呼吸器科
- 吐き気、胸焼け、嘔吐、胃痛、腹痛、下痢、便秘、食欲不振→消化器科
- 首こり、肩こり、腰痛、手足の痺れ→整形外科
- 動悸、脈が速くなる感じがする、胸痛、胸苦しい、胸部の圧迫感→循環器科
- 耳鳴り、めまい、突然聞こえなく鳴る→耳鼻科
- 多汗、無汗→皮膚科
- 不安、イライラ、不眠→精神科、心療内科
その他に疲れやすい、倦怠感、冷え、のぼせなどの症状は内科を受診しましょう。
また、精神科と心療内科どちらを受診すれば良いかわからない方は、ご自身の症状を目安に判断します。
精神科は、「不安」「イライラ」といった【心】の問題や病気を主に扱う科になります。
- 職場の人間関係で不安や悩みを抱えている。
- 心配事があると考えすぎてしまい何も手に付かなくなる。
- 緊張で眠れなくなる。
このように身体的な問題が見られない方は精神科を受診しましょう。
一方で心療内科は、【心】のストレスが要因で身体症状が現れているものを扱う科になります。
- 緊張すると下痢になってしまう。
- 不安になると嘔吐してしまう。
- 人前に立つとふるえてしまう。
精神科と心療内科の違いはご理解いただけまいしたでしょうか。
もしご自身の近所にどちらか一院しかない場合は身体症状の有無にかかわらず一度受診する事が治るきっかけになると思います。
自律神経失調症が繰り返す原因とメカニズム
自律神経失調症が繰り返す原因は、自律神経に命令を出す大元の脳の機能が異常になっているためです。
脳の機能が異常な状態とは「特定の刺激」により一定の働きを保っている脳の機能が低下した状態です。
自律神経が乱れても脳の機能が正常であれば正しい命令が送られ自律神経の働きを正常に戻し症状がなくなります。
ですが、先ほど述べたように自律神経をコントロールする脳そのものに異常が起きていれば、脳から送られる命令は異常なものになり再び自律神経のバランスが崩れます。
では脳の機能を異常にさせる「特定の刺激」とは何を指すのでしょうか?
それは、無意識に感じているストレスです。
脳は五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)で感じた情報や体か来る信号(水分が足りないから喉が乾いた)、心の声である感情など常に色々な情報を処理しています。ですが全てを完璧に処理している訳ではありません。
時と場合に応じて必要な情報だけ選別して汲み取り、それ以外の情報をカットする仕組みになっています。そうしなければ莫大な情報に脳がパンクします。
なので最初はストレスを感じた時に、「嫌だな」「不安だ」という情報を意識に表すと同時に交感神経に命令を出し体を緊張させますが、その他の情報も次々と入って来るためそのうちストレスという情報を意識に引き上げなくなります。
そうなると意識的にはストレスを感じなくなるも、実は無意識にストレスはずっと感じている状態になります。
この無意識に感じているストレスが原因で脳は機能低下を起こし、自律神経に異常な命令を出し続けた結果、繰り返す自律神経失調症となります。
自律神経失調症を改善させる方法
ここからは自律神経失調症の改善方法についてお伝えします。
自律神経失調症を改善させるには、脳の栄養を補い機能を安定させ無意識に感じているストレスを特定し、ストレスと感じてしまうご自身の心の構造を理解する必要があります。
さらにご自身の捉え方を変えストレスと受け取らなくすることで繰り返さなくなります。
なので改善する方法の手順としては、
- 自律神経失調症に必要な食事(栄養)とは
- 脳の機能低下を検査し安定させる運動
- 無意識ストレスと感じている出来事を特定する
- 意識へ引き上げたストレスに対してどのような感情が湧いたか把握する。
- なぜ感情が湧くか心の構造を把握する。
- 自分の捉え方が変わればストレスではなくなる
となります。
自律神経失調症に必要な食事(栄養)とは
自律神経失調症を改善させるためには、脳の機能を安定させ自律神経に異常な命令を出さないようにする必要があります。
そこでまずは脳の機能を安定させる栄養を食事で補います。
【必須アミノ酸を含む食べ物】
鶏卵、鶏肉、牛肉、牛乳、豚肉、あじ、いわし、さけ、まぐろ、納豆、豆腐、味噌です。
必須アミノ酸の中でも特にトリプトファンやチロシンが脳の機能を安定させます。
トリプトファンは脳を覚醒させたり、気分を落ち着かせる神経伝達物質(電気の信号)や睡眠を促進するホルモンの前駆物質になります。またチロシンも脳を活性化せる神経伝達物質である、アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンの前駆物質になります。
納豆や豆腐、味噌の元である大豆も必須アミノ酸でありトリプトファンやチロシンが含まれています。さらに納豆に含まれるビタミンKー2という栄養素が脳の機能を安定させる効果があります。
そして必須アミノ酸は体内で作ることができないため、食べ物として摂り込まなければなりません。
【ビタミンB群】
ビタミンB群は生命活動のエネルギーを作り出す時に必要不可欠になります。三大栄養素と言われる糖質、資質、たんぱく質だけを摂ってもビタミンBが不足している状態ではエネルギーを作る事ができません。そしてビタミンB群の中でも脳の機能や睡眠と関係ある種類がビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6になります。
「ビタミンB1」を多く含む食べ物として、豚肉、枝豆、まぐろ、まだいなどがあります。
ビタミンB1は脳のエネルギーである糖質を作り出すのに必要不可欠で脳の発育や神経機能に密接に関係しています。さらに脳がストレスを受けた時にビタミンB1は尿中に排泄されやすくなり、ビタミンB1の不足が自律神経を乱す原因になります。
「ビタミンB2」を多く含む食べ物として、豚レバー、うなぎ、牛乳、納豆、ほうれん草などがあります。
ビタミンB2も脳のエネルギーである糖質を作るのに必要になります。
「ビタミンb6」を多く含む食べ物として、かつお、まぐろ、鮭、豚ヒレ、鶏ささみ、バナナなどがあります。
ビタミンB6はアミノ酸の働きをサポートし、様々な神経伝達物質(電気の信号)を作るのに必要です。
【カルシウム】
「カルシウム」を多く含む食べ物として、牛乳、ヨーグルト、チーズ、ちりめんじゃこなどがあります。
カルシウムはイライラやストレスなどを静め、神経を安定させる役目があり不足してしまうと神経が興奮しやすい状態となります。
さらに体内でカルシウムとバランスをとっているマグネシウムも同時に摂るとことで神経の安定性を高めます。マグネシウムを多く含む食べ物は、大豆製品(納豆、豆腐など)、ナッツ類(アーモンド、カシューナッツなど)があります。
以上の栄養を摂る事で脳内で情報処理がスムーズになり神経のネットワークが正常となることで機能が安定します。
脳の機能低下を検査し安定させる運動
脳の機能低下を検査し安定させる運動の方法として3つご紹介します。
この検査を試みて出た結果を紙に書き残し、脳の機能を安定させる運動を行なった後、再度検査をしたときに最初の検査の時と比べてできやすが違うことを認識することで安定性が高まります。
【バイバイテスト】
両足を揃えて立ち、両手のひらを前方に突き出した状態で早くバイバイします。
このときに両手とも上手くできない、左右どちらかの手が遅い場合は脳の機能低下がみられます。
なので運動としては30秒ほど同じ動きをした後、深呼吸をし調整します。
【片足立ちテスト】
片足で立ち目を瞑ります。フラつきがある場合やバランスがとれないと脳の機能低下がみられます。
その場合の運動として10〜20秒ほど片足で立ち目を瞑りリハビリしたあと深呼吸し調整します。
【VORテスト】
両足を揃えて立ち、右腕を前方に出し右手の親指を立てます。
次に立てた親指を見つめたまま顔を右に振り戻します。これをできるふだけ早く行います。
このときに顔を横に振りながらも目線は右手の話さないように注意して下さい。
そして左側も同様に行います。
以上の動作をした時にスムーズにできない、または目線が指から離れてしまうと脳の機能低下がみられます。
なので運動としては上手くできない側を10回ほどリハビリした後深呼吸をし調整します。
脳の機能低下をリハビリすることで脳は安定をしていきます。
無意識にストレスと感んじている出来事を特定する
脳の機能低下を引き起こす根本的な原因である無意識のストレスを再度意識へ引き上げる必要があります。
そのため無意識に感じているストレスに繋がりそうな出来事を書き出します。
この無意識に感じているストレスに繋がりそうな出来事を探す時のポイントは、現在、過去、未来の3つの時間軸で探す事です。
実際に当院に来院された患者様の無意識のストレスに繋がる出来事の例を下記に挙げましたので参考にしてください。
- 父親から認められたい。
- 仕事で嘘をつかないといけない。
- 来年から責任がある立場にという不安がある。
- 過去に自分が厳しく育てられた経験がある。
- 友人との関係でうまくいっていないことがある。
多くの出来事が家族や仕事、友人関係です。
なのでまずはストレスとなっていそうな出来事を全て書き出してみましょう。
意識へ引き上げたストレスに対してどのよな感情が湧いたか把握する
次に無意識のストレスに繋がる出来事に対してどのような感情が湧いたか把握します。
感情は全ての出来事や行動に対して必ず湧いてきます。そして無意識になってしまったストレスにも必ず感情が湧いています。
なのでこの感情を把握する事が無意識のストレスを特定し改善するための鍵となります。
先ほどの患者様の例で書き出すと
- 「父から認められたい」という出来事に対して→父より劣っている(劣等感)が湧いた。
- 「仕事で嘘をつかないといけない」という出来事に対して→不安(恐怖)という感情が湧いた。
となります。
下記にストレスを感じた時に湧く感情を書き出しましたので参考にしてみてください。
- 意欲ー頑張る、楽しみ、成し遂げる
- 義務ーしなければいけない、果たすべき、責任
- 期待ー良い結果を望んでいる、可能性、
- 喜びー楽しい、嬉しい、満足
- 連帯感ー一体感、団結心、周囲に迷惑をかけたくない
- 優越感ー優れている、出来がいい、嬉しい
- 恐怖ー恐い、怖い、不安、嫌悪、受け付けない
- 逃避ー逃げたい、避けたい、話したくない、近寄りたくない
- 劣等ー劣っている、出来が悪い、無能
なぜ感情が湧くか心の構造を把握することで脳がストレスに対処できる
なぜ感情が湧くのか?
それは自分の大切にしている気持ち(価値観)や経験によって作れた自分のルール(信念)が元となりできた心が良し悪しを判断するときに感情を湧かせます。
価値観とは、「自分が求めるもの」や「物事を判断する時に大切にする気持ち」です。
信念とは、「〜するべき」「〜しなければならない」という自分のルールです。
先ほどの患者様を例にすると、父から認められたいと思う出来事があった時に父より劣っている自分がいるという劣等感が湧いていました。この劣等感の背景には「家族とのつながりを大切にしたい」という価値観と「自立するべき」という信念がありました。
もう一つの患者様の例では、仕事で嘘をつかないといけない出来事に対して不安感を抱き自律神経失調症が繰り返し起きていました。この不安感の背景には過去に父から言われた「嘘はつくべきでない」という言葉を信念として持っていました。
このようにご自身の価値観や信念と現実との間にギャップが生じる事でストレスとなり脳の機能低下を引き起こします。
そして長期にわたりストレスが続きいつの間にかストレスが無意識になることで繰り返し脳の機能低下を起こし自律神経失調症を繰り返す原因になります。
なのでご自身にどのような価値観や信念んがあるか把握し、現実の出来事に対して何がギャップとなっているか客観的に認識することが必要です。
もしかすると認めたくなような自分がいるかもしれません。ですがその認めたくないという気持ちがさらなるギャップを生んでいる可能性がありますので、「このような自分も中にはいるんだな」と客観的に認識することがポイントです。
脳の機能低下を引き起こす価値観や信念を下記に書いたので参考にしてみてください。
【価値観】=(自分が大切にする気持ち)
- 安心や安定を大切にする。
- 刺激、変化を求め挑戦する。
- 自分自身の存在を認めてもらい、特別感や重要感を満たしたい。
- 周囲との繋がりや愛情を大切にする。
- さらに成長したい。上達したい。
- 貢献したい。
【信念】=(自分のルール)
- 自尊心ー自分を誇りに思うべき。プライドを持つべき。
- 自立心ー自分1人でやるべき。頼るべきではない。
- 犠牲心ー犠牲になるべき。我慢するべき。
- 利己心ー自分の利益を優先すべき。
- 警戒心ー気をつけるべき。避けるべき。
- 執着心ーこだわりをもつべき。固執しなければならない。
- 慈悲心ー悲しむべき。助けるべき。
- 復讐心ー仕返しをすべき。取り返すべき。反発すべき。
- 虚栄心ー自分を大きく見せるべき。見栄を張らなければならない。
- 猜疑心ー相手を疑うべきだ。自分の考えを疑うべきだ。
- 団結新ーチームで協力すべき。
- 探究心ー追い求めるべき。物事の本質を見極めるべき。
- 競争心ー負けてはならない。勝つべきだ。
- 忠誠心ー尊敬できる人に従うべき。
- 信仰心ー守らなければならない。大切にすべき。
- 自省心ー反省すべき。
- 羞恥心ー恥じるべき。見せるべきではない。
- 同情心ー共感しなければならない。情けをかけるべき。
ここまでをまとめると、
無意識のストレスを意識に引き上げるため、ストレスとなっていそうな出来事を書き出す。
↓
ストレスとなっていそうな出来事に対してどのような感情が湧いたか把握する。
↓
感情を湧かせるご自身の心(価値観や信念)を把握する。
↓
心(価値観と信念)と現実にどのような違いがある事でストレスとなっているか客観的に認識する。
となります。
自分の捉え方が変わればストレスではなくなる
上記の方法でご自身と向き合う事で繰り返す自律神経失調症は改善されるはずです。
ですが日常のストレスとなる出来事を無くすことはできません。
そこでご自身の捉え方や見方を変えストレスと受け取らないようにする必要があります。
自律神経失調症を繰り返す方は、出来事に対してストレスと受け取るような偏った捉え方や見方をしている可能性があります。
先ほどの患者様の例を元にすると、「父から認められなければ全てが無駄である。」などと捉えている事があります。
このように「全てが無駄である」と根拠のない憶測で物事を判断したり事実と偏って捉えたりすることがご自身の心と現実にギャップを生みストレスと受け取りやすくさせています。
なのでご自身が偏った捉え方をしていないか確認し、客観的に物事を見れるように見方を変える必要があります。
下記にストレスと受け取りやすくしている捉え方を挙げましたのでチェックしてみてください。
- 全か無かの法則:ものごとを白か黒かで考えるような二者択一的な捉え方。100%うまくいかなければ失敗だ。
- 一般化のしすぎ:たったひとつでもよくないことがあると、それを全ての物事に当てはめてしまう。
- 心のフィルター:たった一つのよくないことばかりに目がいき、実際におきた良いことに目が向けられない。
- マイナスな思考:全てのできごとにマイナスの解釈を加えてしまう。
- 結論の飛躍:根拠もないのに自分にとっては不利なことで望んでない結論をだしてしまう。
- 過大解釈と過小評価:自分の失敗や短所は過大に考え、成功や長所は過小評価する見方。
- 感情的決めつけ:理性ではなく、感情を元に物事を判断してしまう。
- すべき思考:「〜すべきだ」「〜でなければならない」と強く思い込んでしまう。
- レッテル貼り:「自分はダメな人間だ」というような極端なレッテルを貼ってしまう。
- 個人化:自分に関係ないことだとわかっていても自分に関連付けてしまう。
参照・参考:やさしくわかる認知行動療法 P58~P61
もし上記のような捉え方をしているようでしたら、また紙に書き出してみてください。
その時の出来事と捉え方を書き出し「なぜそのような自分がいたのか」と客観的に見ることでご自身が何を望んでその捉え方をしたのか、また相手が何を望んでいたのか新たに気づく事があると思います。
そうすることでストレスとうまく付き合うことができ自律神経失調症を引き起こさなくなります。
当院へ来院された患者様の声
長い間自律神経失調症に悩まされていた方や繰り返し症状が出ていた方など数多くご来院頂いております。
一部ですが患者様の声を頂いておりますのでご覧ください。
自律神経失調症(呼吸障害、食事ができない、緊張、鼻の違和感)にお悩みの患者様
結果には個人差があり、効果を保証するものではありません。
自律神経失調症からくる頭痛、腹痛、だるさのお悩みの患者様
・どのような症状、お悩みを解決するために当院(石井堂クリニカルオフィス)にご来院されましたか?
自律神経からくる頭痛、腹痛、だるさ
・体験しての感想、他院との違いなど、書き方は自由です。ご感想をお聞かせください。
ストレスを感じると必ず自律神経の症状が出ていました。
ストレスクリニックに15回程通い、他にも磁気刺激治療などをしましたが特に変化はありませんでした。
こちらではストレスを受けいれる為の方法を教えて頂きました。
今まではストレスを遠ざけるようにしていましたが、ストレスを受け入れてからは、症状が軽くなっていくのを感じました。
・今、お身体の不調でお悩みを抱えている方で当院へまだご来院されていない方へメッセージをお願い致します。
ストレスに対する心のあり方を教えてもらえます。
お名前 D.Y 30代 男性 会社員 東京都在住
結果には個人差があり、効果を保証するものではありません。
うつ症状、腰痛、肩こり、肩こり、頭痛、股関節の痛み、不安感のお悩みの患者様
●どの様な症状、お悩みで施術を受けられましたか?
うつ症状・腰痛・肩こり・頭痛・股関節の痛み・不安感
●数ある治療院から当院を選ばれた動機は何ですか?
ホームページで見つけて、院長のプロフィールを見て、信頼できると感じたからです。
●石井堂街の接骨院の施術を受けてのご感想や施術の結果をお聞かせください。
病院では薬を処方され、飲んでも治らなかった症状が6回の治療で良くなりました。
乾燥はとにかく説明が丁寧で、わかりやすく、自分の治る力を信じる事ができました。
●今、不調でお悩みを抱えている方で当院へまだ来院されていない方へメッセージをお願いします。
やっと主治医を見つけた感覚です。こんなに勉強されている先生はいないと思います。とにかくおススメです。
お名前 M.M 30代 男性 会社員 東京都世田谷区在住
結果には個人差があり、効果を保証するものではありません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
最後にまとめると、
- 自律神経失調症が繰り返す原因は、無意識のストレスが脳の機能低下を引き起こし自律神経に異常な命令を出していました。
- 自律神経が血圧や体温をコントロールしているため、自律神経のバランスが崩れる事でコントロールが効かなくなり様々な症状を引き起こします。
- 学生は環境の変化や心の変化など、いっぺんにかかるため自律神経失調症になる事があり、思春期とも重なるため気づきにくいです。
- 自律神経失調症の症状が身体的に出ているようであればまずその症状にあった病院を受診しましょう。
- 無意識のストレスはご自身の価値観や信念と現実の出来事にギャップが生じる事で起きているので、客観的に把握する事が改善に繋がります。
- 出来事に対して偏った捉え方をしていないか確認し、見方を変える事がストレスと受け取りにくくさせます。
となります。
ご自身と向き合った事がなかったり、客観的に自分を見るのは難しいと思いますが実践する事で繰り返す自律神経失調症の改善に繋がると思います。
あなたの悩みである繰り返す自律神経失調症が1日でも早く治り、その後の人生がより良いものになることを心より願っております。
もし万が一こちらの記事を参考に向き合ってみても自律神経失調症が繰り返し治らない場合は、脳と心と体の関係性に着目した専門家へご相談される事をお勧め致します。
この記事の参考文献
- SEKI神経学勉強会配布資料
- 自律神経失調症の治し方がわかる本:村上正人、則岡孝子
- やさしい自律神経学命を支える仕組み:鈴木郁子
- 自律神経機能検査 第5版:日本自律神経学会
- ゆっくり呼吸のレッスン 自律神経が整う 血流がよくなる:小林弘幸、末武信宏
- やさしくわかる認知行動療法治療の流れと活用方法:福井至、貝谷久宣
- 栄養ナビ 分子栄養学研究所
- 分子整合栄養医学概論 上巻 下巻 金子雅俊
- 自律神経を整える食事術 小林弘幸
- Tarzan8/8 2019 No.769ぐっすり眠る!シャキッと目覚める!すっきり一日過ごす!自律神経セルフケア。:マガジンハウス
- 心身条件反射療法研究会資料
- 不調が消え去る脳バランス体操 右脳と左脳が一瞬で整う:石井克昇